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『18禁です。ギル×白祐』




















柔らかく締め付ける肉の感触に誘われて、どろどろに熔けたそこに何度も欲望をたたきつけた。
狭く温い胎内は心地よく絡みつき、ねっとりとした肉の壁の蠕動はそれだけでイキそうになる。やめてくれと叫ぶ唇を唇で塞いで存分に味わい、口端から流れる涎を丹念に舐め取り自らの内に取り込む。泣き叫ぶ顔まで美しく感じるのだから、どうしようもないなとひっそり思った。

どれだけ犯しても白祐は汚れず綺麗な白祐のままだった。男でも女でもなく、どちらの性にも未熟な体。そのアンバランスさは酷くギルガメッシュの心を揺るがせた。あるいは万物を所有する彼だからこそ、完全な性さえ持たない白祐に惹かれたのかもしれない。
ただ、愛しかった。


「くく、お前のここはとても熱いな……腰が熔けてしまいそうだ」
「あッ、あ、アぁっ……ギルっ、もっ…やめ、」
「やめてと言うが、ここはそう言っていないぞ」


ささやかな花茎に指を絡める。健気に勃起し張り詰めたそれからぽとぽとと滴る蜜を口に運べば甘ささえ感じる魔力が砂糖菓子のように身に溶けた。
信じられないという顔の白祐に笑い、慣れぬ快感によってか胸元に滲む汗を吸い上げればびくりと跳ねるのがかわいくて、少女のような薄い胸にささやかに主張する乳首を甘く噛めば、肉棒を受け入れている場所がきゅうっと締まるのが愛おしい。
ハァッと荒く溜息をつく。信じられないほど感じていた。


「胸だけで感じるのか?可愛いな」


夕暮れのように広がる朱金の髪をシャラシャラと梳く。昂揚した己を誤魔化すように、唇に触れるだけの口づけを落とし、頬を撫でて言ってやれば、雫の滲んだ金眼が睨みつけてきた。


「うっ…ぃ、クッ、かわ、いいとかっ、言うな……!」
「かわいいのだから仕方あるまい。おまえはどこもかしこもかわいい。そら、ここも健気に張り詰めて蜜をこぼしているぞ。かわいそうに、震えている。イキたいならイケばいい。手伝ってやろうか?」


力の入っていない手で胸を押しのけようと足掻く白祐。その必死に突っ張る手を取って躊躇なく指を咥える。
仰天して固まる白祐をよそに、赤い目を琥珀と合わせながら指の一本一本を丁寧に舐める。根本まで咥えて股を舌先でくすぐり、硬い間接を舐め上げ、指先を甘く齧る。ひくんっと体が跳ねた。赤い舌で絡めるように愛撫される光景をまざまざと眼前で見せ付けられ、あらぬ所に加えられたことを思い出して体中を朱に染める。
目を合わせながらそれをほどこすギルガメッシュはその心の動きを分かっているのだろう、楽しげに喉の奥で笑っている。
男も女も玩弄し万物を支配してきた英雄王と、稀な体ゆえにその手の知識から遠ざかっていた白祐。寝台でどちらに軍配が上がるかなど最初から決まっていた。


「…だ、っれが………!」
「イキたくないのだな?」
「ったりま、えだろ…ッん、ンうっ……ああっ」
「…そうか。マスターの意向とあれば、サーヴァントとしては聞かぬわけにはいかんな」


唐突に律動を穏やかなものに変え、不思議そうに見上げてくるのに笑いかけると嫌そうに顔をしかめられた。まさかこいつがそんな殊勝な、と何を考えているのか丸わかりな白祐に荒々しく口付ける。喰らい付くような深いそれに易々と進入を果たされ、口内を味わいつくすように求められて一瞬抵抗を忘れてしまう。
熱い舌に気を取られていた白祐はギルガメッシュのしていることに対処が遅れてしまった。


「いぁッ…!ギル、何を…っ?」


牡芯に走る鋭い痛みに、見遣れば、豪奢な組紐が根本を締め付けて結わえられていた。痛烈にニッと笑っているギルガメッシュの意図を察して、快楽で薔薇色に染まっていた頬がざっと音を立てて蒼褪める。


「フェンリル狼を繋いだグレイプニルよ。本来は足枷だが、使えるならば問題あるまい。光栄に思えよ」
「ば、かかっ!っんな、とこに!宝、具ッ……使うなぁっ!……ひ、ぅッ」
「これは警告ぞ。我は本来の使い方でこれを貴様に使いたいのだからな」
「……ぁッ!」


腰を叩きつける。蜜に塗れた女芯を壊れろとばかりに突き上げて、悲鳴に近い嬌声にうっとりと聴き惚れた。慎ましい艶声はまるで至上の音楽のように男の鼓膜を叩く。白祐の喘ぎは女のように甲高く耳に障るものではなく、快感を押し殺して、耐え切れずに漏らす苦鳴を殊の外ギルガメッシュは気に入っていた。


「寝台しかない部屋に繋がれ、誰とも会わず、我の訪れを待つしかないようにしてやろうか。そうすれば、貴様には我しかいなくなるだろう?己の姿も見えぬ声も聞こえぬ、そんな部屋に閉じ込めるのもいいな。そうして精神(こころ)が壊れたお前を我が優しく優しく飼ってやろうよ」


哀切な悲鳴を聞きながら擦り込むように囁いた。達することを禁じられた体は、どんなに射精したくても最後まで弾けることが出来ず、ただ熱が篭もり続けるばかりだ。イケないと欠片ばかりに残った理性で分かっていても、体は勝手に快楽を追い、浅ましく腰を揺らめかして達するための刺激を得ようと貪欲だ。卑猥な水音はますます大きくなり、飲み込まされた強引な熱の塊は激しい律動を刻み、華奢な痩身は無意識にずり上がって逃げようとするが男の手に腰を掴まれて引き戻される。


「あ、あ、あ、やめっ!」
「肉の欲に堕としてやろう。快楽の極みを教えてやろう。―――色に狂ってしまえ。我以外が見えぬように、その体を躾けてやる」


言い切った瞬間、男の熱は弾けた。美しく整った眉をひそめ、腰に力を入れて深く押し込み、いっそう奥で射精する。胎内で痙攣し、じんわり広がる熱を察して、白祐は顔色を失くし絶望的な表情を浮かべた。
受肉した体である以上、その身はエーテル体ではなく生身で、体液も同様に人の身と同じ役割を果たす。……白祐は、女の性もある以上、子宮もある。卵巣もあり、少量ながら月経もある。つまり、


「く、あ、あ、あああぁぁぁああぁッッ!」
「我の子を孕めシロウ。それはなによりも重い鎖となろう。なぁ、愛しいマスター。―――クク、ハッハハハッ……!」


――――ようやく!ようやく、この手に堕ちた。歓喜、いや狂喜の哄笑は止まらない。喜悦に体を震わせるなど、初めてのことだ。………ひどく、気分がいい。

この我が、最古の英雄王である我が、高みに座していると認めた者。臣下ではなく、女でもなく、横に欲しいと望んだ、共に歩める、伴侶であると。―――ゆえに。

縛し。捕らえ。引き摺り下ろし。繋いで。

――――――己が捕まった。認めよう、不覚であった。まさか我が……恋する、など。

それは愛などと、生温く誰にでも振り撒けるような易いものではない。身が滾った。血肉が炎に変じたかのようであった。確信する。初めてだが、知っている。愛ではない。愛しいだけだ。
見るたびに息が詰まり、微笑みに胸が弾んだ。泣き顔に欲情し、血肉を喰らうことを妄想しては勃起した。犯すことを夢に見た。
愛ではない。そんな父にも母にも兄弟にも姉妹にも友にも犬にも猫にも世界中の全てにも向けられるものは、そんなものは恋ではない。
我が落ちたは―――狂恋だ。
狂った恋だ。狂う恋だ。狂ってしまう恋だ。――――――とうに狂っていた。我がまともな恋を出来るわけがない。ただただ―――――恋に落ちた。
貶められたと感じた。あれほどの高みにあった自分が。……下らない。恋など下らない。下らない。王はそんなものはしない。下らない。下らない。下らない。――――下らなすぎる、悪くない気分だ。


「―――シロウ。我ら二人で永遠を支配しようぞ―――」


衝撃が快楽を上回り縮こまった花茎を擦り上げる。注がれた精液に含まれた魔力は、もともと満ち足りていた魔力容量を飽和させるには十分で。内に荒れ狂う魔力は綾やかに熱を煽り続ける。



饗宴は終わらない。狂宴は永遠に。愛しい者を腕に抱き、最古の英雄王は高らかに笑い続けた。






あとがき

えろを書いてみたかっただけです。